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”かっこいい大人”。

by みさとん

青春18きっぷで、西日本を旅した。
バックパックを背負ってクタクタで到着した、福岡。

たまたま入った屋台で私の人生を変える出会いがあった。



「どっから来たと?」



屋台に入ると、ぎゅうぎゅうに座っていたお客さんがみんな私たちに注目した。

「えっと・・・埼玉です!」

”場違い・・じゃないかな?”そう思っていた私は、ちょっぴり安心した反面、とまどいながら答えた。


”こんな素敵な空間が、あるんだ。”


さっきの不安はどこへ行ったのか...と、
誰かに突っ込まれてもおかしくないくらいにその場に馴染み誰よりも楽しんでいた。

一旦のれんをくぐってしまえば、
職業や年齢なんて関係ない。
あたかもずっと前からの知り合いのようだった。


一緒に笑い、話し、吞んだ。


20歳になりたてほやほやだった私は、
こんなに楽しいお酒の飲み方があるんだ!と興奮気味。


「こうやって他県の人が博多来て偶然この屋台で出会えて、嬉しい」
そんな言葉を言って頂いたときは、


嬉しくて胸がいっぱいになった。


聞きなれないふわふわした柔らかい方言。
人との距離が近い温かい空気感。
狭い空間にたくさんの笑い声。


その全部が不思議で大好きで、あっという間に魅了されたわたし。
この夜をきっかけに、すっかり博多の虜になってしまった。

”いつでも帰っておいで”

「また行きたいから。」それだけの理由で福岡でインターンシップをした。
一週間もこの街にいたものだから温かい出会いがたくさんあった。

インターンシップ最終日、福岡から東京へ帰るときに感動したこと。それは、
”次はいつ来ると?いつでも帰っといでー!」そんな風に送り出してくれたことだった。

お別れをするときは”またね。ばいばい。”が当たり前だと思って生きてきた20年間。
”いつでも帰っておいで”そんなくすぐったい素敵な言葉をもらったのは初めてだった。

触るとそこにあることに安心する、いつもポケットに入っているお守りみたいな言葉になった。

”また会いたいと思う人”

年を越して、進路が決まった。
その報告を直接したい人達がいる。
感謝を伝えたい人達がいる。
そんな気持ちが私の行動力に火をつけて進路が決まったその日の夜、福岡行きの航空券を取った。

”おかえり”みんなが笑顔で迎えてくれた。やっぱりくすぐったくて嬉しい。
もう一つの帰る場所があるって、
なんて幸せなんだろう。

インターンシップでお世話になった人、
1年前に屋台で出会った人、
会いたい人全員に会う旅にした。

そして、
私が会いたいと思っていた大人達はみんなかっこよかった。

”20代って今が一番楽しいし華だって思うでしょ?でもね、ごめん。年を重ねるたび人生楽しい。毎年、人生楽しさ更新してるよ。だから昔に戻りたいなんて微塵も思わないんだよな~。”





・・・かっこいい




”本当に会社辞めてよかった!自分でやるっていうのは休みも取れないし大変だけど
汗水たらした分だけ、
毎日ビールがうまいんだよ!”


・・・かっこいい


こんなにかっこいい人生の先輩がいたら、
早く大人になりたくてたまらなくなってしまうじゃないか。
”今が大好きだ!”と、イキイキする大人の姿はかっこいいんだと
この街で出会った”かっこいい大人”たちが教えてくれた。

そしてなにより、
かっこいい大人は目の前の人に”真摯”だ。
私との時間を、嬉しそうに楽しそうに過ごしてくれる。


”あぁ帰ってきてよかった。この人に会いに来てよかった。”そう思わせてくれる。



それは誰もができていそうでできていない
相手へ感謝を伝える最高の礼儀だと思った。


この街がきっかけで、”ご縁に感謝”という
言葉が好きになった。
私も、去年より今年、今年より来年。
一年ずつ、かっこいい大人になっていきたいな。


みさとん
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