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今もまだ、線の上。

by みさとん

"大きく切ると書いて大切"
そう言ったのに、
案の定、大きく切れなかった。

さっきまであんなに笑っていたのに、
改札を分かれ道に、自分の道を歩き出すと
ふと泣きそうになった。

なんの涙だ、これは。
自分でもよくわからない。
でも不思議と悲しくはなかった。
自分の道を歩くと、決めたから。

一年前のわたしが、
空港でポロポロ泣いていたのが懐かしい。

あんな時期もあった。

そのときのわたしと、今のわたし。
彼の目にはどう映っているだろう。

一つだけ言えること。
それは、
"今ある自分は点ではなく、過去の自分の線の上"だということ。
そしてその線は、未来の自分まで繋がっているということ。

過去と今を切り離して考えてしまわぬように、私がお守りのように心にしまっている言葉だ。

彼の夢を聴いた。

かっこよかった。彼らしい夢だなと思った。聞いている途中、少し泣きそうになるのを堪えたくらい、素敵だった。

なのにありきたりな言葉しか出てこない自分が、もどかしかった。

気持ちは生ものだ。そのときに伝えたいことを伝えないと、すぐに形を変えてしまう。彼の夢を聴いたときに感じた、この温かい生ものみたいな感情は、彼に伝わっただろうか。

彼の夢を聴いてもう一つ思ったこと。
"人を想うことに関してこの人にはかなわない"そう思った。

"人を想う"って、なんだろう。
優しいとか気を遣えるとか、そんなものでは表せられない人想いな彼を見ていると、やっぱり泣きそうになった。

あぁ、わたしはまだまだちっぽけだなぁ。もっとがんばらなきゃ。

素直に、そう思った。
自分の中の"精いっぱい"を少しずつ広げていきたい。


…そうだ。


わたしはまだまだ線の上なんだ。
こんなところで立ち止まっている場合じゃない。

桜が咲く時期に彼と出会った。
今はもう、桜が散るのを見ても寂しくならない。

過去を大事に今を生きて、
さ、これからどんな線を描こうか。

今度会うときは
"私が描いた線"を見せに会いに、行こうかな。


みさとん
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