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大人と子供の間で。Mr.Children

by みさとん

右耳に軽やかなギターのリズム。左の耳に流れ込むのは圧倒的なドラム音。

イヤフォンから音が流れ込む、
この瞬間が気持ちいい。

Mr.Childrenの曲を聴き始めたのは高校生の頃。母の影響で自分が生まれる前のアルバムをウォークマンに入れては学校帰りに自転車を漕ぎながら聴いていた。サイクリングロードを30分。考え事が尽きない日もあれば空のあまりの綺麗さにうっとりしてしまう日もあった。どんな日だって長い道のりに付き合ってくれる相棒を選ぶのはお決まりの日課。

【Mr.Children】それは、歌詞がはっきり聞き取れない声と遠回しな表現のストレートな歌詞で、大人と子供の間の私にとっては癒しと刺激の連続だった。

ミスチルを聴くと自分の知らない初めて手に取る「人」の感情にたくさん触れられた。

例えば、愛の意味や形は一つじゃないということ。

”愛はきっと奪うでも与えるでもなくて 気がつけばそこにあるもの”
Mr.Children 名もなき詩
”ありふれた時間が愛しく思えたら 
それは”愛の仕業”と小さく笑った”
Mr.Children sign

憧れるような愛の形を、歌詞にしてくれていた。同時に憧れは日常だと教えてくれたのもこのフレーズだった。気がつけばそこにあるものでありふれた時間が"愛"なのなら、愛って特別なことじゃない。探し回らなくたっていつもそこにあるのかも。自分が気づくか気づかないか、感じているか感じられていないか。

美女と野獣に憧れなくても、"純愛"って、意外と日常に転がってるのかも。だから、「好き」って言ってくれない。とか、「愛してる」って言ってくれない。から愛されてないなんて、嘘。

愛は感じるもの。感じられる人でいたい。言葉じゃないと分からないときは「感じてはいるんだけどわからなくて」そんなふうに伝えてあげれば言葉は返ってくるかもしれないね。愛の意味は自分で、自分たちで色づけていけばいいのだ。

こんな愛ってあり?そう思ったのは、

”燃えるような恋じゃなくときめきでもない でもいつまでも君だけの特別でいたい”
Mr.Children LOVE
"振り向けば 心の隅に君がいて
I want smiling your faceいつもそれだけで投げやりな気持ちが空に消えてくよ
でも”愛してる”とは違ってる”
Mr.Children LOVE

好きな人がいつだって王子さまだと思ったら大間違い。だってこの歌の題名は「LOVE」なのだから。

たとえそうだと分かっていても恋焦がれてしまうときもある。その人が自分の王子さまでないとわかっていたって”いつまでも君だけの特別でいたい”そんな甘い香りがしたらついて行ってしまうもの。終いには恋焦がれ過ぎて真っ暗くろすけ。なんてことも。そんなときはそっと離れよう。ううん、”でも愛してるとは違ってる”なんて言われたらパンチをお見舞いしてもいいかもしれない。

これも、愛の形だよね。


”「本当のさよなら」をしても
温かい呼吸が私には聞こえてる”
Mr.Children 花の匂い
”いつか街で偶然出会っても
今以上に綺麗になっていないで”
Mr.Children Over
”Ah 旅立ちの唄 さぁどこへ行こう?
またどこかで出会えるね
Ah とりあえず「さようなら」”
Mr.Children 旅立ちの唄

好きな人とさようならをするとき。
それはいずれ訪れるどうしようもないこと。それをどんな風に受けとめてどんな風に歩いていくのか、そこに人のうつくしさがでる気がする。

心の中にしまっておきたい思い出をいつか忘れてしまったとしてもその人と過ごした時間と自分は本物で、だから「さようなら」をしても心の中に温かさは残ってるはず。「さようなら」を言うときの相手を想う気持ちはきっと”愛”だから。

"愛してるからこそ離れる"なんていう愛の意味もあるのかもしれない。生きている中で避けられないことなら、いくら涙を流したとしてもそんな温かさを積み重ねていきたい。

もちろん、泣いた後は今よりずっと綺麗になって生きていくんだ。

ちなみにわたしの理想の”愛”は

ミスチルのライブに行って「365日」を好きな人と手をつなぎながら聴くこと。一緒に旅をしながら聴いたイヤフォン越しのミスチルを今度は一緒にライブに行って聴きたい。帰り道にカフェなんか寄って、旅とライブの思い出をケラケラ笑って話すのが夢。桜井さん、こんな曲つくってくれないかな。

自分が笑顔になれるならどんな形でもいいよね。その愛に尊さを感じられるならどんな意味があってもいいよね。


みさとん
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