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眼差しと歴史の中に《3カ国目・スペイン》

by みさとん

今なら何でもできる気がする。そんな自信を蓄えてモロッコを後に向かったのは、船で渡るスペイン。

初めてこの地に足を踏み入れる自分の足音。空気も音も目に飛び込むもの全てが初めてで目を丸くして歩く。


ミハスに着くと真っ白い街が眩しいばかりに私たちを包み込む。日本にいるどこにでもいる女の子は自分の部屋のベッドの上でこの景色を本の中で見つけた。

それからいくつかの月日が流れ、今世界の片隅にその夢を叶えた瞬間、冒険が自分に何をもたらしてくれるのかをはっきりこの目で見た気がした。

仲間と来れてよかった。旅が好きだと集まった君たちとこの景色を見れたことに自分の気持ちが眩しかったよ。


バルセロナの夜は、いつまでも歩いていられるほどに気持ちいい。風は頬をなでるように真っ直ぐに続く道を吹き抜ける。

世界中からこの街へと一歩を踏み出した人が集まるのだと思うと世界は広くて大きいと感じる。オレンジの灯りが目を閉じるのを惜しむくらい私の心を掴んだ。



建築物に心を奪われれのは、初めての経験だった。

ガウディは何を想い命を捧げたのだろう。未だ完成しないサグラダファミリアを見上げながら、想う。

過去と未来は線でつながっていることの偉大さと尊さ。歴史は他人事ではない。それは私の隣で起こっている最もロマンチックな出来事だった。


一つ一つの彫刻に刻み込まれる魂は、きっとこの先の世代の魂をも震わせるだろう。


私が死んでも、仕事の想いは引き継がれる


そう言葉を残してこの世を去ったガウディ。その作品は未だ完成していないという事実に、歴史の中にいる自分をより浮き彫りにされたようだった。



私も、自分がいなくなった後も
ずっと残り続ける仕事がしたい。



目を潤ませながら見上げた繊細な彫刻。


歴史をつくるんだ。
今を生きる、これからの眼差し。

みさとん
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