LOG IN

小さな幸せ。ただいま

by みさとん

成田空港に着く。


日本語の看板と日本語が飛び交う中、どこか珍しいものを見るような目であたりを見渡し、”帰ってきた”ことに自然と嬉しさがこみ上げた。

なぜ帰ってきたかと聞かれれば、会いたい人に笑顔で会いたいから。ただいまとただ一言、言うために日本の入国審査をくぐった。

電車に乗る。疲れた顔にスーツのサラリーマン。片手に乗せた画面とみらめっこをする女子高生。ホームの列にきちんと並ぶ日本人。


そうだ。これが私の日常だった。


街は綺麗だった。親切で丁寧で、日本人は世界と比べて本当に生真面目な性格なのだと感じる。その "当たり前” は良くも悪くもこの国を動かしているのだと思うと、「国は人がつくっている」そこに滲み出る ”国民性” って面白いなと思う。


そんなことをふらふらの頭と身体で考えながら、45ℓのバックパックと一緒に電車に揺られて帰ってきた。


ただいまと言える人がいる。
おかえりと笑顔で待っていてくれる人がいる。

日本のごはんっておいしいなとか。
日本のトイレって綺麗だなとか。
自分のベッドって世界で一番気持ちいいなとか。

住んでいた場所なのに、冷蔵庫もクーラーも電気も、何不自由なく使える環境に何故か驚く自分。


そういうのって、有り難さを感じられるって、本当に本当に小さいことだけど幸せだなと思う。

貧しいとか裕福とか、便利とか不便とかそんなのはもしかしたら本質ではないのかもしれない。

幸せなことを幸せと思えることが、豊かさだと思うから


日本人でよかった。日本で生活をしていたから旅でこんなことに気づけた。


そんな風に思える "豊かな暮らし" をしたい。


出会えたこと、
それこそが人生で最も美しいことだよ。

そう教えてくれたモロッコ人。



身を乗り出して見た世界。

ただいまと言ったその先に見えた最後の絶景は、"感謝" だった。



ただいま、日本。

きみに会いたい。だって、ただそれだけでわたしは幸せなんだから。

"人生で最も美しいこと"

それを、抱きしめて生きたいな。


みさとん
OTHER SNAPS