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たった3分の声色で。

by みさとん

自分の気持ちがわからなくなったり、これでいいのか悪いのか判断がつかなくなったとき。それは自分が大事にしたいものが霧の中に隠れて見えなくなっているからかもしれない。


霧は、太陽が世界の中心になるとすっと晴れるけれどまた次の日の朝、夜の際。何でもない顔をして現れるやっかいなもやもやくんだ。


夜が苦手だ。そう思いながらも一人で考え事をする時間も悪くないと白地に水色の斑点模様が散りばめられたマグカップに世界で二番目に好きな飲み物を入れて言葉を選ぶ。そんなとき遠くから呼ぶ、音がした。


答えなんて探すものじゃないのかもしれない。自然と答えの方から歩いてきてくれるときもある。


だって

たまにはごめんなさいをちゃんと言える人からの、たった3分の声色は、わたしが大事にしたいものを思い出させてくれたから。



最初から”好き”なんて言葉はいらないと思ってた。始まってもいない恋は、たぶん、これから先も始まらないだろう。失恋ができない恋もあるんだと、最初から始まってもいない恋に失恋も何もないのだ。それでも欲張りなもので、少しずつ少しずつ相手のココロを欲しがるからこそ恋なのかもしれない。それに気がつかないまま、気がつけば立て付けの悪い古いドアみたいに、相手を想うとココロがぎしぎしと軋んだ。


時間は綺麗であり残酷でもある。血の通った気持ちは時間の経過に弱いようで長い時間の中、大事にしたいことを見失ってしまう。


なにが自分の幸せなんだっけ?

いつも離さず抱きしめておきたい。何度でも確かめるように、ココロに問いたい。



たった3分間の声色は、それを思い出させてくれた。最初から、
”あなたの笑顔がわたしの幸せだったんだ”
そう涙が溢れだしたように、溢れ出す温かいものを昔のように無邪気に伝えることは、きっともうできないけれど、あなたから溢れ出す想いを、わたしはこの先も受け取ることはないけれど


そんなことはどうでもいいくらいあなたを愛してたんだった


だって

それが誰でもない”わたし”が感じた幸せだから

笑顔でいてほしい。この気持ちは自分だけのものにしていたいから。



昔は太陽と青空しか目に入らないような子だったけど、


最近は雨と月も、好き。


自分だけのものにして時間の経過を味方にしたい。


抱きしめてありがとうを言うよ。


秋。


わたしにはあなたでした。なんて映画みたいにかっこいいことも言えないけれど、どうしようもなく不毛なのを受け入れてこんなラブレターで埋め尽くしたい


雨の日の、秋の夜。


みさとん
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