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旅ガール

by みさとん

”旅と旅行、どっちが好き?”

”そもそも、旅と旅行ってどう違うんだろうね。”


飛行機に乗り遅れた!とか目的地に辿り着けなかったよね!とか異国の地でのしょうもない失敗談を笑い話しにしながら、線路の上の歩道橋を超え街の小さな商店街に抜ける。


手の甲に冷たい風が当たっては跳ね返りもう空は薄く、濃い青が「夕暮れもそろそろ終わるぞ」とわたしたちに告げていた。


歩く。どこへ向かっているのかよくわからないけれど、それもそれで面白い。そんなふうに笑いあえる友達を大事にしたいと思わせてくれたクルクル回る画面の中の地図。


わたしは結構、目的地に向かう途中の迷いながら誰かと歩いているこの時間が一番好きだったりする。


***

”ああ、この子はきっと、私と同じ、旅が好きで旅が苦手だ。”


石段を何段も下ってさらに歩く。人の息と街の息が交じり合う商店街に姿を染めていく道行く人たち。


きっちり計画を立てることも、立てられることも苦手だ。したくて飛び出す旅なのに、いつのまにか~しなきゃ!になる旅行はどうしても息が詰まってしまう。


自分が見たくて辿り着いた地を感じたい。誰かに見せてもらった景色に、どうしてだかココロが揺さぶられないのだ。


危険なことは百も承知だ。何とかなるなんて甘い、そう言う人もいるだろう。でも実際は、何とかなるというよりも何とかしているのだ。生きるために。こんなことを言うとなんだか大袈裟で壮大な話に聞こえてしまうかもしれないけれど、

苦労してでも全て自分の力でやり遂げているという感覚に最高にワクワクする。


大抵、楽なことは退屈で、しんどいからこそ楽しさが滲み出る。


***

絶景が見たい。
現地の人と仲良くなりたい。
美味しいものが食べたい。


旅先でのしたいことに、皆それほど違いは無い気がする。要は、それをどうやって叶えるか。どんな経験をしてみたいのか。それによって目的地への歩き方が変わってくるのだ。

ツアーのバスに乗ってもよし。自分でタクシーを捕まえるのもよし。そこで値切りにチャレンジしてみるのもよし。ヒッチハイクをしてもよし。


どんな人生にしたい?

それって、

どんな目的地への行き方がしたい?

そんな質問と似ている。


わたしは、失敗してもいいからたくさんの人に助けられながら冒険をして自分の力で切り拓きたい。例え危険なことでも、それがわたしにとって最高にワクワクする生き方なんだと思う。

商店街の明かりに誘われながら歩く。好きな話を、好きな人と好きなだけ話すってこんなにもココロが満たされるんだ。それはきっと、好きなことをし続ける理由になってくれるし好きなことを諦めちゃいけない理由になってくれる。


自由って、自分で自由を選択しないと手に入らない。それはときに、少しの勇気が必要になるけれど人として諦めてはいけないこと。当たり前を簡単に諦める大人にはなりたくない。


そのために、冒険を続けるんだ。自分が勇気さえ持てば何でもできる、自由の楽しみ方を教えてくれるのが旅な気がした。


***

似た者同士のわたしたち。方向音痴なところ。準備が適当なところ。準備をしっかりしてもどうしてもドジをしてしまうところ。荷物の整理が苦手で、計画性が無いところ。


でも行き当たりバッタりを楽しめたり。誰とでもすんなり馴染めたり。ハプニングも、最後は笑って乗り越える。そんなことを繰り返してはへとへとになり。それでも最後は、度胸がついたねなんて懲りずにまた冒険に出かける。



そんな生き方も悪くないよね、旅ガール。

旅の仕方はわたし自身。
旅はわたしの、アイデンティティだ。

みさとん
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