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ゆっくり、ゆっくり

by みさとん

大きく息を吸って吐いてみる。水をごくごくと飲んでみても治らない高山病。ここは富士山山頂と同じ標高にある国、ボリビア。


街を歩けど野犬に匂いを嗅がれ信号無視の車に轢かれそうになりどうしても口に合わないご飯に苦い顔をしながら過ごす高山病にかかっている毎日に、何故だか嫌気が刺さない自分がいた。


ここでは、ゆっくり、ゆっくり、歩かないとすぐに息が上がり苦しくなってしまう。ゆっくり、は難しい。どうしても早く早く先を急ぎたくなってしまうし早くできた方がいいと思っている自分の"価値観"に気づいた。


"どんな自分もいいと
思えるようになること"


それは私にとって一番難しいことだった。

「どうしてあの人は手際よくこなせるんだろう」しっかりしている人に付いて行くだけの私は人のキラキラしたところを見ると眩しさのあまり目をつぶりそうになる。


それでもそっと手を伸ばしたその先の風景が自分に合ったペースでゆっくり進んでいけばいい。忙しなく生きる私に大きく息を吸って吐いてごらんと言われいるみたいだった。


知っている英語で話してみたらすぐに友達になれた。英語で道を聞いたら教えてくれた。タクシーの運転手さんに英語で説明したらわかってくれた。


できるじゃん。自分。
ゆっくり、自分のペースでやってみたら世界は途端にゆっくりと回り始めた。


どうしても苦しいとき、しんどいとき、"完璧じゃなくていい"今ある環境も起きた出来事もゆっくり折り合いをつけて楽しむ気持ちを忘れない。

旅をしながら少しずつ自分を知っていく。
その自分に苛立ったり嫌悪感を抱くこともあるけれど、ゆっくり折り合いをつけて楽しむ気持ちを忘れない。


たったこれだけでいいんだと、途端に荷物が軽くなる。要らないものはどんどん捨ててまた次へ。

地球の裏側にいても私は私なのだから、どんな自分も認めて前に進みたい。


みさとん
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