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春目前の、怖がり

by みさとん

「今」は常に移り変わるもの。
「過去」は常に遠ざかっていくもの。
「未来」は常にどうなるか分からないもの。


写真が撮りたい。色が欲しい。だって全ては変わっていってしまうのだから。君の笑顔を後悔のないように。私の感情を忘れないために。


「さようなら」が苦手だ。だから抱きしめたい。あなたをわたしを、今のココロとこの景色を。「大切」なんてわからなくていいから、ただ今立っている場所で精一杯のわたしを愛したい。

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これはいつだかのノートの一ページに記した自分の叫びで春はいつだってこんな気持ちを運んでくるから困ってしまう。


どっちに行っても正解のような、間違いのような。触れてもいいようないけないような。ほんのりと優しい風はどこか残酷で桜の花びらなしではこの季節を乗り越えられないとどこかで知っている気がした。


お花見をしよう。
そんな呑気なことを言っていられないような焦りに追いつかれそうになると、どこか自分の生きている世界が狭く、どんどん狭くなってしまいそうだから相変わらず今日も同じように過ごしてみる。どこまでも不完全でどこまでも自分のままの自然体で。


ああ、どうしようか。
そんなことを悩んでいる間もないくらいに桜は咲き始め、きっと散り始める。寂しいだの惜しいだの騒ぐわたしを横目に潔さは止まらない。それが目に見える「今」という流れなんだ。


焦らずに、今が過ぎるのを一緒に眺められたら迷わずに君の手を取っていけるのだろうか。


今年の桜が、春を染める。


みさとん
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