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おやすみとおはようが手を繋いだ時間に

by みさとん

もう、気を抜いたら取り返しのつかないことを口走ってしまいそう。まあそれもそれでいいかと思いながらふわふわの枕にきみの声を撫でてみる。このまま夜が明けなければいいのになんて呟きはロマンチックなんてカタカナとは程遠いところで、水面に落ちる一滴の雫のようにココロに広がっていった。


どうしてそんなこと聞くの。

そんなふうに言われてもおかしくないわたしのぽつりぽつりとしたきみへの興味に同じような呼吸のリズムで話してくれたからわたしは安心していつもの自分でいられた気がする。


たぶん、わたしが思っている以上に"わたしらしさ"はきみの瞳に真っ直ぐ映っているのだろう。きみの好きなところはその嘘のない真っ直ぐな瞳なんだとやっと呟くような言葉になったとき、ずっと前に見つけた宝箱をやっと開けられたような嬉しさで満たされた。


一緒に交換小説をしませんか。


それは明け方の薄く伸びる太陽に背中を押された精一杯の告白だったし傾く星の願いだった。
きみの瞳に映り込む世界の色を見てみたくて、きみのココロに落ちる花びらを感じてみたい。ただそれだけで、誰でもないきみを誘った理由をどうしてこんなにも上手く伝えられないんだろう。


微睡むきみの声が子犬みたいで、それを愛おしくぎゅっとする気持ちに今だけでもいいからと思う甘い切なさに、やっぱりこのまま取り返しのつかないことをふわっと受話器越しに届けてしまおうかとぼんやり思う。

でもそれ以上にいつまでも嬉しそうに話すわたしの声をちゃんと受け止める彼を想像して繋がっている今をこんなに感じられるようになった自分に嬉しくなって、ゆっくりでいい、ゆっくりがいいなんて余裕をかましてみる。


遠くから聞こえるきみの寝息に、
小説を書くようにきみに会いに行きたいんだ
そんなことをまるで息するみたいに言えたらいいのになと思う。


なんて、こんなこと書いたら怒られるかな。

おやすみとおはようが手を繋いだ時間に


みさとん
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