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だから”おやすみ”は世界を救う

by みさとん

鋭く尖った街の輝きに漆黒の世界が映えるのか、それとも月が圧倒的に支配する時間に魅了されたからか。
月が綺麗とそのまま口に出す自分がどことなく恥ずかしく口を噤む。


寂しさに蓋をしたいと思いながらも半ば諦めて移り変わる景色のせいにした。


久しぶりに大事にしていた曲をきみの車の中で見つけたからか。
それとも全部五月のせいだからだろうか。
それとも、わたしの弱いところは生まれてからこれっぽっちも変わっていないからだろうか。


何も考えられなくなってしまったから大人しく身を預けることにした。



月が綺麗な理由も、
夜景が綺麗な理由も、
寂しい理由も、



知っているのに知らないふりがしたかった。


たぶん、素直になれずに粋がる不良になりたかったし
駄々をこねて困らせる小さな子供になりたかったんだろう


結局何にもなりきれない自分も、最近はまあまあ好きだと思えるからきっとこれでいいんだと思う。

見たかった景色ときみが見せてくれた景色、どちらが綺麗だろう。


いつかの旅の途中に思った。


寂しさの隣にはいつも優しさや勇気がいた。

ヒリヒリする1人ぼっちの日には余計なものがそぎ落とされて本当に大事なものだけが見えてくる。


寂しいと感じるからわかるものがある。
それは考えるものじゃなく、いつだってココロに浮かび上がってくるものだった。


夜になれば魅了するじっとこちらを見透かしながらそっと世界を支配する月のように


夜はちっともロマンチックなんかじゃない。
夜は隙間なく広がるんだ。

わたしにとって必要なものだけを、教えてくれる。

透明なままでいいから、そのままでいいから、生きてごらんと。
どこにいても、どんな夜でも、静かに訪れる寂しさは本当のわたしを連れてきてくれるしいつのまにか連れ去っていく。


隣にいてくれてよかったなと思う。
隣にいてくれるから寂しいんだろうなと思う。


よく考えろよ
寂しくないだろ


ふっと救われた。
そうだった。今日は明日も続くし、そうやって精一杯毎日を積み重ねていけばいいんだった。


おやすみを言って安心して瞳を閉じる。



”おやすみ”を言うのが好きだ。



寂しさを超えられない、優しい夜に
”おやすみ”をそっと交換したい。


そんな世界平和があってもいいと思う

ロマンチックってこういうこと、
そうであってほしい


夜に


みさとん
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