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自分の色で染める。狭い空には広い世界を

by みさとん
空、見れないからだ。
そのせいだ、ぜったい。

"社会人"という看板を背中にピシリと入れビルの間をコツコツと傷ついたヒールを響かせて横断歩道を渡った。

同じ場所に、同じ時間に、同じことをしに、"通う"ことがどうしてこんなにも息苦しく感じるのか。

そんなふうに何かのせいにして世界をつまらなくさせていることに気づかないまま、過ごしていた毎日。

思いバッグを肩にめり込ませ改札をくぐってまた電車に乗る。


見たい、見たい、空。


ふわりと目を向ける。

それは自分が見ようと一歩、駅を踏み出すと広がっていた

そっか。

わたしが見ようとしなかっただけで
いつだって空は広く雲は模様をつくり月は満ち欠けをしていた


チラリチラリと振り返る
覚悟を決めたって選んだ道を何度も何度も

時には自分がつけた足跡でさえ疑いまじまじ見つめてみたり怖くなり全力で何かを振り切るように走ってみたり

みんなそうなんだ、きっと。そして世界をつまらなくするも彩り豊かにするのも自分次第で、だって空はいつだってそこにあるし広い世界はいつだって海の向こう、日常を繰り返しているのだから。


どうしたい?どうなりたい?


そんな目標と同時に持っていたい。
身体の中に流れる澄んだ水もゆっくり漂う空気も寂しく降る雨も。
いつだって世界は自分の色で染められることを、忘れないでいたい。


空、見えるよ。自分が見ようとすれば
世界はいつだってそこにあるんだから

どの便に乗ろうか、そんなふうにスーツを着る日々に意味を持たせて。
切符はいつだって手のひらの中に


みさとん
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