LOG IN

秋と雨と、恋

by みさとん

もう満足かな

季節の変わり目だから

これでいいんだと思う。

秋が似合うきみが、すき。

そう素直に言わなかったのは、季節の変わり目のせいにしよう。秋がすきなきみに、わたしは何もしてあげられないし、秋がすきなわたしに、きみは何もすることができない。

ただやり過ごすだけ。この季節を肌で感じながら包まれるように生きるだけ。

きっと、それでいいんだ

それ以上でもそれ以下でもない。

ぽろぽろと溢れる涙のように、明日は雨が降るらしい。世界を濡らす、雨が降る。

雨が似合うきみもすき。

いつだったか、ぽつぽつと雨粒が降り注ぐ景色越しにきみを見てそんな気持ちが浮かびあがったっけ。

いらないものが流れ落ちて最後に残ったのはびしょ濡れになって諦めたように空を見上げるすっぴんの澄んだ鋭い目をした表情。この世界をどうやって生きていこうかといつも戦っている少女の顔だ。

成熟した大人の女性なら、この雨の中どんな表情をするのだろう。年齢を重ねるとはどういうことなのだろう。

肩の力を抜いて大切な人におでこをコトンと預けられるくらいの余裕を、持てるのだろうか。

秋と雨が似合う男に、わたしは恋をするらしい。

OTHER SNAPS