LOG IN

タイバンコク一日目。寂しさを引き連れてここきた。

by みさとん

朝、なぜか寂しさが胸を覆う。薄く曇りがかった灰色の雲に透明な水色が混じる、そんな寂しさ。

目を覚まし、ここがどこだか確認する。

そうか。一人で来たんだ、バンコクに。

昨日の夜、空港に着きタクシーの運転手さんに乗せられこの宿にやって来た。

街はわたしが思っているよりもキラキラとしていて高層ビルや勢いよく割り込む高速道路の車たちに、日本の会社やメーカーの看板を見ると安心した。

サービスを世界に広めるって、どれだけすごいことなのか。社会人になって初めての旅になんだか浸ってしまう。

***

まっすぐ進んで右に曲がるんだよ。

車の通れない暗い路地の手前で降ろされ運転手さんに教わったのにもう迷った。ゲストハウス~・・と心の中で呟くと、「ロングラックですか?」後ろから声をかけてくれたお兄さん。バックパックに肩ショルダーの女子ひとり。もう間違いなく旅人な格好でよかった。

中に入ると、もう一瞬で友達ができる。

あなたは誰ですか?

どんなふうに生きてきたの?

そんな質問の繰り返しの中、そんな生き方があるんだぁ・・と感動した途端、地元が一緒なことが発覚したり、旅の醍醐味は一期一会とはこういうこと。

***

みんなで騒いで楽しかった夜が明ける。眼を覚ます冷たい朝。ぽとんとこころに落ちる寂しさはなんなんだろう。

誰といたって、どこにいたって、寂しいわたしは寂しいままだった。

日本に置いてきたつもりだった全ての人や想いや感情は、わたしのままわたしとして、今ここに全て背負ってきたらしい。

何が欲しいのだろう?

これ以上、何を手に入れたいのだろう。

多過ぎる。抱えているものが多いほどに寂しさはきっと増える。

そんなことをぼんやり思いながら朝シャワーを浴び、木漏れ日の下での髪を乾かすドライヤーの時間。

世界があまりに輝いていて、ふふっとひとりご機嫌になってしまうほどに綺麗だった。ありのまま、そのままの姿でひとつひとつ生きていて、きらきらとゆっくり呼吸をしていた。

こんなに透明な風が吹くなら

この風を感じて生きていくだけではだめなのだろうか。

何もいらない

手放して、手放して、

凛と。

生きたい

OTHER SNAPS